なぜ、トレーニングが上手くいかないのか?

  • 訓練士にお願いしたけれど、変わらなかった…
  • ネットで調べてやってみたけど、効果がなかった…

それだけならまだしも…

  • 余計に咬むようになった。
  • 人が手を近づけただけで咬むようになった。
  • 人を信頼できず、攻撃的になった。
  • 逆に人がいると固まって動かなくなった。

このような話は良くお伺いします。

これらは、なぜだと思いますか?

その理由の多くは、飼い主様が犬の行動の理由を理解していないことによるものと考えられます。

例えば…犬はなぜ咬む思いますか?

「咬む」行為の大半は、犬が「やめて!」とか「来ないで!」というSOSの場合が大半。
では、それを強制的にやめさせたら、さらに必死になって「やめて‼︎」と訴えるのは当然の行動ですね。

このように「咬む」という行為1つとっても、犬の行動の理由を知り、その上で飼い主様、愛犬が一緒になって取り組んでいかなければ、双方プラスにはなりにくいのです。

モチベーショントレーニングとは?

  • 犬の行動学
  • 犬の学習理論

に基づいた、英国で生まれたトレーニング方法です。

  1. なぜ犬がその行動を取ってしまうのかの理由を知る
  2. 強制的に「やらせる」ではなく、望ましい行動を引き出す
  3. 望ましい行動が出来たら強化子(報酬)を与える

このようなステップでトレーニングを行うことで、「強制的に従わせる」 「威圧」 「体罰」などの方法により犬がトラウマやストレスを抱えることなく、望ましい行動を定着していく。

そして、飼い主様と愛犬の双方が「家族として」より良く共生していくことを目的としたトレーニング方法になります。

もちろん、デメリットもあります。

「強制的に従わせる」 といったことを行わない反面、問題となる行動が習慣化されてる場合は、改善に時間を要する場合もあります。

訓練士との比較

モチベーショントレーニング 訓練士トレーニング
良い点 行動の理由を探る事で、犬の気持ちを理解出来る。

抑制や威圧で阻止するのではなく、「望ましい行動の後に強化子を与える」事で行動が強化される。

よって犬はトレーニングが楽しみになる。

行動そのものを罰を使って抑制するので、早く行動を変える事が出来る事が多い。
悪い点 行動が習慣になっている場合は、時間がかかる場合がある。 行動の理由を無視して抑制するので、犬は恐怖や威嚇などの本質的な所は解決出来ない対処療法。
よって、場合によっては違う問題行動が新たに出る可能性が高い。

モチベーショントレーニング

良い点

行動の理由を探る事で、犬の気持ちを理解出来る。
抑制や威圧で阻止するのではなく、「望ましい、して欲しい行動の後に強化子を与える」事で効率的に犬に伝えていく事が出来るのでお互いに負担がない。(指示した事が出来たらご褒美が貰える)
体罰など威圧をしないので、トラウマにもならない。

悪い点

行動が習慣になっている場合は、時間がかかる場合がある。

訓練士トレーニング

良い点

行動そのものを罰を使って抑制するので、早く行動を変える事が出来る事が多い。
例:マズルを掴むなど。

悪い点

行動の理由を無視して抑制するので、犬は恐怖や威嚇などの本質的な所は解決出来ない。
よって、場合によっては違う問題行動や治したい行動が悪化する可能性が高い。